空間戦闘専用装備だったグレイスプリンツェアドレスだったが、月面プラント奪還直前に開発チームがこれまでの開発データを徹底的に洗い出して計画されたのが本機である。
　計画は空間戦闘型運用後すぐに立ち上げられたが、開発そのものがスタートしたのは月面プラント奪還後となった。
　背面に集中した推進装備を拡散させたことで重量バランスを改善、更に前後に長かった装備配置を中央に寄せたことで各部のジェネレーター出力を効率的に供給出来るようになったことで各装備の出力向上に繋がった。
　シミュレーター上ではレティシアの満足いく結果だったが、戦後に開発された本機を運用した際、確かに地上運用は可能だったが、重量バランス、出力の両面で無理矢理運用可能にしているだけであった。
　オプション装備としてフォールディングキャノンと高圧型パイルバンカーも用意されたが、レティシア本人はガンブレードランスを始めとした近接格闘戦兵装を好んでおり、空間戦闘型同様、無理矢理接近戦に持ち込むコンセプトの近接格闘戦特化型FAとして仕上がってしまった。
　開発完了時、地球防衛機構を離れていたため、(そうでなくとも当然ながら)制式武装パッケージとしては登録されていない。