今回はスティレットを可変機戦闘機にしてみました。
元々、戦闘機モチーフな機体なので、それぞれのパーツを活かして形に出来たかと思います。

コンセプトは戦闘機形態による強硬偵察機。
フレズヴェルクに対抗すべく、極限の速度で撹乱。僚機である”塔”の支援をする、という設定です。

バードハントより前の時代なので、自分なりにどう戦うかという目線で設計してみました。

以下、怪文書。お時間があればお読み下さい。
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CC212年7月、防衛機構から発せられたEX計画の推進プロジェクト。その便りは、極東の片田舎で燻っていた私にも届いた。

「凶鳥に奪われた空を取り戻したくはないか？」

馬鹿げた話だ。
元は戦闘機乗りだった私だが、去年の秋ごろから戦争の主体はFAになり、今年にもなると奴らが顕れた。もはや、たかが戦闘機では餌にすらならない。現に、私も為す統べなく墜された。

「いや、何、戦えとは言わない。
ただコイツで空を飛んで欲しいだけなんだ。」

馬鹿げた話だ。
ただ空を飛ぶだけ？そんなことができる時代ではない。コイツを造るのにも簡単な額で済まないのは素人でもわかる。

「そう、うちの資産の半分をつぎ込んだ。だからこそ、凶鳥すら追い付けない速度で空を飛んで、飛んで、飛び切って欲しい。そのために、コイツを拡張した。」

幌の内、そこにあったのは一機の戦闘機。

「四八式一型 輝鎚・甲を参考にフレームの下半身を上半身に利用、各種拡張パーツを基部に可変戦闘機へと仕立て上げた。」

一目惚れだった。
乗るかい？という言葉すら、もはや聞いてはいなかった。

「君に依頼するのは、この試作機のデータ収集。戦闘は”塔”が担当するので、撹乱して飛び続けてくれればいい。」

見事に踊らされた、と感じた。ラダーへと手を伸ばせば、目の前に揺れる契約書。けらけらと笑う男の思い通りになるのが悔しくて、紙を奪い取ると、名前を二つサインしてやった。

SA-16Ex スティレット 改め、《 SR-16S シエラテスタ 》。

「なるほど、それでは、よいデータを期待しています、Sierra1。」

馬鹿げた話だ。
もう一度、この空を飛べるなんて。

……あぁ、これだ、ここが 私の空だ。